大淀川流域ネットワークの活動について
大淀川は宮崎・鹿児島・熊本の3県にまたがる九州でも有数の一級河川です。流域の面積は九州で2番目、本川の長さは4番目です。この流域内に、約60万人の方々が生活して、様々に川を利用しています。しかし水質・水量が悪化し、昔のような人々が遊び親しんだ水量豊かで清らかな清流の面影が失われていました。このような大淀川を昔の姿に戻そうと、流域内の住民や団体が参加して、NPO法人『大淀川流域ネットワーク』が平成16年に発足しました。
水質改善の取り組みは、これまでにも行われていました。平成5年から毎年開催されていた大淀川サミットや平成13年から取り組まれた大淀川清流ルネッサンスⅡ協議会などです。平成13年から15年には一時的には水質が改善されましたが、その後は21年まで徐々に悪化していました。その主な汚染源は、生活排水と畜産排水であることが分かっています。
このような状況になった原因の一つは、私たちの日常的な関心が川から離れてしまったことにあります。川は、私たちを含めた生態系の生息・生育の場であるとともに、住民にとって身近に自然を体験できる場であり、地域文化を育む場であり、憩いの場でもあるのです。このような貴重な川の環境を保全し、清流を取り戻すには、大人はもちろん、子どもたちも一緒になって、川で遊び楽しみながら、川の素晴らしさ・大切さ・楽しさに気付き、川への関心を高めることが必要です。
NPO法人『大淀川流域ネットワーク』は、大淀川流域で川の環境保全等に取り組んでいる住民や団体などの経験や知識と力を結集するための情報連絡網の整備を行い、情報の共有化を図りながら、住民や団体、企業、行政などが相互に活動を支え合い、多種多彩な連携による協働事業を推進しながら、大淀川流域の河川環境保全や川づくり・地域づくり及び文化の向上を推進することを目的として活動しています。